こんにちは。だっこです。
私は2018年の秋、長女トコちゃんを出産しました。
初めての出産で、実家は遠方。夫・テムさんは転職したてで多忙な毎日。そんな中でも“里帰りしない出産”を選択しただっこ夫婦の経験から、今まさに迷っているあなたにこの記事をお届けします。
なぜ「迷っている」かを考える
もしも、あなたが里帰りを”迷っている”ならば、そこには何らかの理由があるはず。私の周りでは、初めての出産時には里帰り一択だった人がほとんどでした。そしてその誰もが、初めての出産後、体調の変化やなれない育児に「実親の助けがあってよかった」と話しています。
当然私も、初産だったことや周りの里帰りの話を聞いていたことで、里帰りの選択肢は初めからありました。
しかし、同時に、「里帰りしないほうがいい」理由と、「東京にいた方がいい」理由も自然に私の中で生まれていました。
「里帰りしない方がいい」理由。
「里帰りしない方がいい」理由は、両親との折り合いでした。もともと些細な口喧嘩も多い私と両親。悪い人たちではないのですが、母は神経質な性格で、父は過度な心配性。赤ちゃんを産んだばかりで平常とは違う状態の自分が、両親とうまく折り合いをつけられるか、不安がありました。
「東京にいた方がいい」理由。
一方、「東京にいた方がいい」理由は主に三つありました。ひとつは愛猫パッタイの体が弱く、日中お世話をする人がいない不安があった事。二つ目は、夫、テムさんに生まれたばかりの赤ちゃんのそばにいて欲しかった事。三つ目は、なによりも、私自身がパッタイとテムさんのそばにいたかった事でした。
自分にとって大切なことを見極める。
そんなこんな、6ヶ月まで迷って、一度は実家に戻り、地元の病院で出産の予約を取ったものの、その後もう一度よく考えて、私は里帰りしない方を選択しました。
実家で数日過ごしたことで改めて、自分にとって一番いい出産は、両親ではなくテムさんに側に居てもらう事だと思ったからです。不安だった産後の体調や、赤ちゃんのお世話については、妊娠中からできる限りの準備をしておく事で乗り切ろうと自分自身で決めました。
私はこうして、「里帰りしない産み方」を選ぶに至りましたが、もちろん、周りの友人たちが言うように、「里帰りをする」メリットもあると思います。
今この記事を読んでいる、里帰りを迷っている方には一度冷静になって、「自分がなぜ迷っているのか」を書き出してみるのがおすすめです。自分にとって「里帰りしたほうがいい理由」「しないほうがいい理由」をひとつひとつあげてみると、意外とスッキリ気持ちが決まるかもしれません。
里帰りしない出産のための準備
6ヶ月時点で里帰りせずに産むと決め、迷いがなくなってからはすぐに行動に移しました。まずは里帰りせずに産んだ人の体験をネットで調べたり、産院で必要な準備を相談してリサーチ。そこから我が家に本当に必要になりそうな情報をピックアップして、少しづつ準備していきました。
具体的にはこんな感じ。
- 陣痛タクシーを登録しておく。
- 産褥ヘルパーに登録し、あらかじめ担当者と面接しておく。
- ネットスーパーや食材の宅配を登録しておく。
- 冷凍庫を作り置きでいっぱいにしておく。
- 水回りをプチ大掃除。汚れに強いコート材を吹きかけておく。
“陣痛タクシー”を登録しておく。
最近のタクシー会社は、妊婦があらかじめ登録し、陣痛が来たら登録先の住所へ駆けつけてくれるというサービスが各社用意されてます。私は、都内を中心に営業している日本交通の「陣痛タクシー」と、Kmタクシーの「マタニティタクシー」の二つに登録しておきました。
出産当日は、平日の早朝に破水から来たため、公共の交通機関を利用せず、最初に登録した「陣痛タクシー」に来てもらいました。二社登録しておくことで、万が一片方がすぐに来れない場合には第二候補を呼べるという安心感がありました。
産褥ヘルパーに登録し、あらかじめ担当者と面接しておく。
当時私の住んでいた区では、産婦が区の産褥ヘルパーを安く利用できるサービスがありました。産褥ヘルパーとは、産後のママが体を休めるために利用できるというもの。通常の掃除や夕食作りなどの家事手伝いのほか、沐浴の補助や子育ての悩み相談もできるのが特徴です。
ただし、このサービスを使うにはあらかじめヘルパー会社を配布されたリストから選び、申し込み手続き、担当者との面接を済ませる必要がありました。
私は、産後すぐ利用できるように、妊娠中に手続きと面接を済ませ、電話一本で来てもらえるようにしておきました。結果的には利用しませんでしたが、準備しておくことでこちらも安心感があったと思います。
お住いの地域にこうしたサービスがない方も、少し高価になりますがダスキンの家事手伝いなどを申し込んでおくことをおすすめします。割高とはいえ、出産という一大事を乗り切った自分を労わるには安い出費ですよね。
ネットスーパーや食材の宅配を登録しておく。
今や里帰りするしないに関わらず、出産準備の常識となった宅配食材やネットスーパー。私がおすすめするのは、食材だけでなく冷凍食品や簡単に調理ができる半調理タイプの商品を扱っている会社です。
私は、産後体が辛い時、簡単でバランスの良いごはんが食べられるように、半調理セットが豊富なパルシステムに登録。
実際産後の肥立がよかった私は、半調理セットは利用しませんでしたが、体に優しい原材料ですぐに食べられる冷凍食品が家に届くのはありがたかったです。
また、パルシステムには希望すれば子育てママ専用のカタログを送ってくれるサービスがあります。産褥期だけでなく、裏ごし野菜や使いたい量だけが使えるパラパラのひき肉など、離乳食時に便利な冷凍食材も豊富。産褥期を過ぎた今も、大人用の料理に加え離乳食を一から作るのが大変な時、これらの冷凍食材が大活躍しています。
今はパルシステムに限らず、宅配スーパーや食材配達の会社が豊富。産後の自分が必要になりそうと思う商品がある会社を選んで登録しておくのがおすすめですよ。
冷凍庫を作り置きでいっぱいにしておく。
臨月に入ってから、少しづつ準備していたのが冷凍の作り置き。
夫のテムさんは全く料理ができず、その上スーパーやコンビニのお惣菜が苦手だったので、入院中の食事が心配だったこと。また、産後の体調を整える手作りの和食を小分けで用意しておきたかったことがあり、予定日の一週間ほど前から毎日2、3品づつせっせと作り置きしていました。
テムさんの好物のミートソースやハンバーク、カレーや麻婆茄子は、冷凍しても味が落ちにくくいメニュー。これらをジップロックに一食分づつ分けたり、産後の自分用に切り干し大根やかぼちゃの煮物や筑前煮、おからや高野豆腐を一食分づつラップで小分けにして冷凍しておきました。
この作り置きが大正解。体の辛い時や一品足したい時にすぐにレンジで解凍し、食卓に並べられたので大助かりでした。
私が産後、ヘルパーや宅配スーパーの半調理キットを使わなかったのには、この作り置きをしていたということが大きかったと思います。
水回りをプチ大掃除。汚れにくい仕上げを。
臨月に入ってからすこしずつ進めたのが水回りのお掃除。
産後は赤ちゃんのお世話に集中したいけど、赤ちゃんと一緒に過ごす場所が汚れていたら気になりますよね。私は臨月でも体調に問題がなかったので、1日一箇所を目標にプチ大掃除をしていました。また、お掃除した後は汚れにくいようにコーティング材やカビ防止材を使用しました。
例えば、お風呂場ならばカビ取りをして、カビ防止の燻煙材を使用。これだけで数ヶ月はカビが生えにくくなります。また、油汚れや水垢を取った後のシンクやコンロ周り、換気扇には、フッ素で汚れをつきにくくするコーティング材をスプレー。これをしておくことで油汚れも一拭きするだけで落ちるようになり、産後は調理後の後片付けが劇的に楽になりましたよ。
↑↑↑お掃除系やインテリア系のブロガー産も愛用者が多いプラルタ。我が家で愛用しているコーティング剤です。
③里帰りしないメリット・デメリット
できる限りの準備をして出産した後、実際に里帰りせずに過ごしてみたメリット・デメリットは・・・?私の本音の感想をお話ししたいと思います。
里帰りしない一番のメリットは「家族の絆」。
里帰りしない出産のメリット
- 立ち会い出産がしやすい
- 生まれた赤ちゃんとパパの絆が深まる
- ママとパパの絆が深まる
- 親世代の子育て感に振り回されない
私が思う、里帰りしない一番のメリットは、「大変な産前産後を一緒に乗り越えて、家族の絆が深まること」だと思います。
当たり前といえば当たり前ですが、もしも立ち会い出産を希望する場合は、遠方に里帰りしないほうがパパは間に合いやすいですよね。
我が家は積極的な立会い希望ではなかったのですが、陣痛室に付き添ってくれたテムさんは、結果的に分娩室まで立ち会うことになりました。いきみ逃しを手伝ってくれたり、がんばれと励ましてもらえたことで、不安が和らぎ、二人で出産を乗り越えたという気分になれました。
また、通常里帰りは産前2ヶ月、産後2ヶ月の合計4ヶ月ほど実家に帰る人が多くなります。
産前は臨月間近のママの体の大変さを、産後は生まれたばかりの赤ちゃんの成長を、パパが間近で見られるのが里帰りしないメリット。大変さもある反面、喜びの大きな時期に側にいることで、パパとママ、パパと赤ちゃん、家族みんなの絆を実感できました。
さらに、私のように両親とあまり気が合わないという場合に、親世代の子育て感に振り回されないのもメリットです。もちろん、経験から得た役立つ知識も豊富な親世代。
ですが、今時のやり方に合わず口喧嘩になったり、プレッシャーをかけられたりせずに、のびのびと新生児期のお世話ができました。
ちなみに子育て感の違いは、私の周りで里帰りした友人たちが親ともめたことナンバーワンでした。
デメリットは、後から感じることが多かった。
里帰りしていない私は、里帰りした場合と比べられないこともあり、あまりデメリットを感じませんでした。しかし、今あらためて思い出してみれば以下の三つがあげられます。
里帰りしない出産のデメリット
- 仕事のあるパパがお疲れ気味
- ママが頑張りすぎる場合、止める人がいない
- 実親が孫にすぐ会えない
産休中のママと違って、まだまだ世の中的に育休を取りにくいパパ。新生児期、昼夜の感覚のない赤ちゃんは四六時中泣いています。しかし、どんなに眠れなくても通常運転で仕事に行かなければならないテムさんはつらそうでした。
とはいえ、この感覚は現在も夜泣きとして続いているもの。赤ちゃんとの暮らしに慣れるのが遅いか早いかの違いでしかないのかもしれません。
また、私は産後の体調が比較的よかったことやしっかり準備をしていたことでやや調子に乗ってしまったことがありました。
本来「床上げ21日」という言葉もある通り、産後21日程度は、赤ちゃんのお世話以外に起き上がらないほうがいいとされています。この時に無理をすることで女性の更年期に響くという話もあるそうです。
私はこれを知りながら、退院したその日から料理、掃除、洗濯を毎日していました。テムさんは私を気遣ってくれましたが、家事に手を出されるのが嫌いな私は家事分担を拒否。結果、産後1ヶ月後に普段はひかないひどい風邪をひいて長引かせてしまったことがあります。
もしも里帰りしていたら、この時期は私の体調がどうであれ、無理をするのを母が止めたと思います。
最も心が痛んだのは、初孫を楽しみにしていた両親にトコちゃんと合わせられなかったこと。いくら気が合わないとはいえ、生後4ヶ月が過ぎて、初めてトコちゃんと里帰りした時に大喜びしている両親を見たときは、さすがに申し訳なく思いました。
最後に:“里帰りしない出産”について、パパの本音をインタビュー。
いろいろなことがありますが、結果として私は、里帰りしなくてよかった派です。
最後に、そんなテムさんの立場から、里帰りしない出産について本音で語ってもらいました。
お腹で赤ちゃんを育てるママと違い、赤ちゃんとの絆を感じるのが遅いパパは、赤ちゃんと過ごすうちに父親の自覚がゆっくり芽生えると言います。そういった意味でも、テムさんは6ヶ月現在とても良きパパ。激務で一緒に過ごす時間が少ないにも関わらずトコちゃんはよく懐いています。
夫にインタビュー
「私、里帰りしなかったけど、どうだった?」
Q:だっこが里帰りしないって決めてどう思った?
A:正直不安だった。里帰りはするものだという先入観もあったし、親の助けを借りないと産後で体力低下してる中、参ってしまうんじゃないかという不安があった。一方で、無駄なストレスが無いならこっちで産んだ方が良いとも思い、どっちかというとそのメリットの方が高いと感じたので、特に反対はしなかった。
Q:産前のだっこをみてどう思った?産後どうだった?
A:退院直後は、体調戻らない中で、しんどそうには感じた。産後は絶対安静と言われているが(床上げ21日のこと)、退院後、安静に出来ていたとは言い難いと思う。こんなときに両親が近くにいたら楽なんだろうなあと思った。
Q:新生児育児を見ててどうだった?
A:しんどそうではあったけど、耐えられないほど大変!という風には見えなかったかな。育児のスタート地点を妻と揃えることができたので、その後も任せきりにしないで自分も参加することができたと思う。
Q:結局里帰りしなくてなにがよかった?なにが辛かった?
A:〔よかったところ〕育児に初めから触れられたので、育児を横で見られたし、実践も出来た。里帰りだったら、お世話に慣れるのにもっと時間がかかったかもしれない。〔辛かったこと〕夜泣きで起こされること。でもだっこ曰く僕は泣いてもほとんど起きないとのこと。それでも以前よりは睡眠が削れたので、日中眠くなるのが悩みだった。が、現在ドンドントコちゃんが早起きになってきたので、今の方が辛いと思う。
Q:だっこにもっとこうしてほしかったというのはある?
A:結構一人で全部やろうとしてしまっていたように感じた。区から様々なサポート(家事代行etc)があるにも関わらず、使うことなく新生児期を終えたので、相当大変だったとは思う。
Q:夫としてもっとこうすればよかった、こうしたかったはある?
A:育休を撮れる環境ではなかったのだが、努めて早く帰宅することはしてあげたかった。四六時中トコちゃんにベタつきの状態を緩和してあげれば良かったなと。
Q:奥さんが里帰りしないのは他のパパにすすめられる?
A:パパさんの性格にもよると思う。里帰りしないことのメリットは、「妻と育児を共同する意識が強くなること」だと思うので、父親の自覚が芽生えやすい人なら、どんなに里帰り期間長かったとしてもちゃんと子供の世話をできると思う。
が、そうなれない男性が世の中大半と踏んでいるので、奥さんが「里帰りしない!」と言い出しても、「一生に一度しかない我が子の新生児期を愛でられて、しかも子育てのスタートダッシュを切れる!」くらいに思うべき。
里帰りしないことで寝不足や急な生活の変化といったデメリットはあるものの、パパが早い段階から育児に触れられることがメリットだと語ったテムさん。
みなさんは里帰りしない産み方をどうお感じになりましたか?我が家は里帰りしない産み方でよかったと心から言えますが、里帰りしてもしなくても、出産は家族全員の一大事です。パパとママの気持ちを1つにして一緒に乗り越えることで、家族が増える喜びを分かち合ってくださいね!
新着記事