悲しい経験から考えた、「ペットの防災」
こんにちは。だっこです。
皆さん、防災準備ってされていますか?
我が家では、使っていない大人用の非常グッズを入れたデイバックを二つ、赤ちゃんグッズと愛猫パッタイの避難道具などを一緒に詰めたなトートを一つ、玄関の下駄箱に用意しています。
実は、私の実家は東日本大震災の被災地エリア。当時実家に住んでいた両親は無事だったものの、家は大人の首ほどの高さまで浸水。2匹飼っていた猫の1匹はどこかに逃げ出したままついに帰りませんでした・・・。
そんな悲しい経験から我が家では、人間の防災準備の他に、愛猫パッタイのためにも防災準備をしています。
今回は、我が家のパッタイの防災準備と、「もしも」に備えた心構えをご紹介したいと思います。
誰がどうやって避難させるかを決めておく
我が家には、大人が二人と赤ちゃんが一人、そして愛猫パッタイがいます。
夫婦二人とも家にいるときに災害が起きたら、ひとりはトコちゃん、ひとりはパッタイ、そしてリュックを一つづつ持って逃げることができます。
しかし、大人が私だけのときに災害が起きたら、だっこひもでトコちゃん、背中にキャリーに入れたパッタイを背負って逃げることにしています。そして、一つだけ荷物を持てるなら、トコちゃんと猫用物資が詰まったデイパックを持って逃げるつもりです。
理由は、ペット物資の方が人間の物資よりも手に入りにくいはずだから。
災害時に最優先で守られるのは人間です。私は、大人のための食事や物資は比較的早い段階で届けられると思っています。もしそうでなくても、トコちゃんの食事やオムツさえ準備しておけば私たち大人は我慢ができます。
一方パッタイ。もしも、逃げた先の避難所がペット同伴ができたとしても、フードやお世話グッズが揃うのはおそらく当分先になると予想しています。
このように、ペットの連れ出し方、持ち物、逃げた先で何が足りないかなどをなるべくリアルにシュミレーションし、必要なものを想像します。
最近は、ペットの防災セットのようなものも売っています。それ自体は悪い内容ではなさそうですが、我が家のように赤ちゃん連れで荷物が一つ増えるのは正直キビシイ。
我が家では、大人と赤ちゃん、パッタイのそれぞれが、必ず必要になるものだけをリュックに詰めています。
心身の健康を維持するフードや薬を備えておく
パッタイは腰椎が普通の猫よりも一本少なく、それが原因で腰の神経がうまく働きません。そのため、慢性的な直腸脱を患っているので、便秘は禁物。
非常時に水道が止まり、水が手に入らない時も水分が取れるよう、ウエットフードやチュールなどの水分が多めのおやつを多めに準備しています。非常時でもパッタイが好きなおやつで水分を補給することで、少しでも安らぎを得てほしいという思いもあります。
また、ペット用のペットボトル飲料も販売されているので、定期的に賞味期限をチェックして避難バックに準備しています。
同じ理由から、かかりつけの獣医でもらっている下剤や、スムーズに便を出すための潤滑剤も、余分に処方してもらい、避難リュックに入れています。
愛猫の常備薬は、避難中の健康を維持するためにも必ず準備しておきたいですよね。
↑↑↑ペット用の水分補給ドリンクは水道が止まった時のためにストック。これから厚くなるので、暑さに弱い猫ちゃんの熱中症対策にも。
避難所でのマナーは優先度高め
東日本大震災では、ペットを連れて避難できなかった被災者の苦悩がのちのち話題になりました。
それを踏まえて、以降の大災害ではペットと一緒に避難できる避難所やペット専用のシェルターを作る動きも各地であったようですね。
とはいえ現状では、災害時にペットを受け入れるかどうかを決めていない自治体も多いです。もし、パッタイを受け入れてくれる避難所があれば、そこでのマナーは優先度高めにしたいところ。
特に、ペット専用のシェルターでない場合は、トイレの処理や鳴き声などが周りの人の迷惑になることもあるかもしれません。
パッタイはデリケートな子なので、専用のトイレが使えるように、我が家では折りたたみの猫トイレを準備しています。そこにセットする消臭効果の高いペットシーツと次亜塩素酸のスプレー、匂いが漏れにくいオムツ用のポリ袋も一緒にリュックに入れています。
また、猫の場合はケージやキャリーにタオルをかけ、暗くしてあげることで落ち着きます。鳴き声が気になりそうな時のために、キャリーにかけるタオルも準備しています。
通常時のパッタイにはあまり効果がなかったのですが、猫のフェロモン成分で精神を落ち着かせるフェリウェイスプレーも気休めに用意しています。キャリーが不安で鳴くようなときには使用したいと思っています。
↑↑↑うちのものとは違うメーカーですが、ポータブルケージとポータブルトイレのセットです。
↑↑↑システムトイレで愛用中のペットシーツはほんとうにおしっこが匂いません!携帯トイレにぴったりのサイズはレギュラー。
↑↑↑避難所ではワンちゃんや他の猫ちゃんと一緒に隔離されるかもしれないので、猫の気分を落ち着かせるフェリウェイスプレーを準備しています。
連れ出せなかった時のことを想定する
これまでは、家に誰かがいてパッタイを連れ出すことを想定しました。しかし、家族が出かけているときに災害が起きて、パッタイが家の中に取り残される可能性も十分考えられます。また、近くにペット同伴で逃げられる避難所がない、ということもあり得ます。
もしも、パッタイが家に残された場合には、人間の避難が落ち着いてから状況を見に行くことになります。
家が無事なら、そのまま通いながらお世話ができるように、我が家ではフードやおやつ、トイレの砂を程よく備蓄しています。
我が家は3階建てのマンションですが、もしも倒壊していた場合には速やかに救助してもらえるように動きたいところ。パッタイの無事を祈り、中に飼い猫がいることを張り紙やサインで知らせようと思っています。
また、パッタイはマイクロチップを装着していますが、万が一被災し、家が倒壊した時のことを考えて鑑札付きの首輪を用意し、長時間のお留守番時などにつけるようにしています。
鑑札は、一緒に逃げて避難所でお世話をする場合でもあったほうが安心なので、作っておくのがおすすめです。
ペットの応急処置を学んでおく
心配性の私は、体の弱いパッタイを家族に迎え入れたとき、動画や書籍で猫の心臓マッサージや怪我の応急処置を学びました。
実際に緊急事態の際にうまくできるかはわかりませんが、そういった手段があることを知っておくのは災害時にもとても役立つと思います。
また、ペットの緊急救命センターのような24時間営業の動物病院をいくつか調べ、スマホのアドレスに登録しています。
災害時に限らず、ペットの様子がおかしい時など、パニックになったときに専門家に冷静に指示を出してもらえる安心感がありますよ。
↑↑↑こちらの本は、猫の応急処置がとても詳しく乗っています。覚えておけば災害時以外にも備えられますよね。
飼い主の心がけで、大切なペットを守ろう。
大災害が起き、日常が壊れたとき、多くの人はいつもと同じ思考や行動ができなくなると思います。
私も、乳児を抱えた母として、とっさにトコちゃんを優先する可能性は十分あり、どれだけパッタイに気を回せるかはその時になってみないと自分でもわかりません。
だからこそ、平常時にできるだけ、パッタイのために準備をしたいと思っているのです。縁あって家族になったペットですから、可愛がるだけではなく、「もしも」の時にも責任を持って命を守る努力をしたいですね。
あたりまえですが、一言でペットと言っても、性格や体質、持病など、それぞれ全く違います。
大切なのは、一般的な準備を網羅することよりも、自分の家の猫にとって、本当に必要な準備を考えておくことかもしれません。
ネコトコファミリーの防災準備が、みなさんのご家庭でも参考になれば幸いです。
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